初心者向け、指標を楽しむプロ野球【投手編】

スポーツ

先日[打者指標についての記事]を投稿しました。

私の拙い説明でどれだけ伝わったか分かりませんが、とにかく説明しました。

今回は第二弾、投手指標編です。

0、失点

投手の指標についての説明をする前にまずは失点について説明しましょう。

基本的に失点は、本塁に帰った走者を出塁した投手につきます。

例えば投手Aがフォアボールで出塁させて投手Bに交代したとします。

投手Bがホームランを打たれた場合、投手Aに失点1、投手Bに失点1がつきます。

それをふまえたうえで投手の指標を見ていきましょう。

1、防御率

投手の指標で最も重要と思うのがこの防御率。

簡単に説明すると、9イニング当たりの平均失点数です。

計算方法は、(自責点×9)÷投球イニング

この「自責点」については後述します。

例えば6回3失点だった場合、

(3×9)÷6=4.5

のため、防御率4.5になります。

平均失点数の数字なので、低ければ低いほど優秀という事になります。

この防御率、算出方法が「実査に何失点したか」を元になるため、自チームの守備力の高さなどに影響されます。

防御率に関してある程度の目安を記述したいのですが、ここで問題が。

先発投手、中継ぎ投手、抑え投手で求められる数字が変わってきます。

それぞれ説明していきましょう。

1-1、先発投手

先発投手が試合を作った指標として「クオリティスタート(QS)」というものがあります。

先発投手が6イニング以上で3失点以内であれば先発投手としての仕事は果たしたという目安です。

6イニング3失点は上述した通り防御率4.5。

この数字よりも防御率が悪ければ、先発投手としては質が良くないと言えるでしょう。

もっとも、このQSはメジャーリーグで主に使われる指標。

投高(投手のレベルが高い)気味の日本だと、防御率4.00以内の数字がほしいところですね。

また、さらにより質の高い投球を示す指標として「ハイクオリティスタート(HQS)」というものがあります。

こちらは7イニング以上で2失点以内。

防御率に換算すると約2.57。

この数字なら文句なくローテを任せることが出来るでしょう。

QS、HQSは本来投手の安定感を示す数字です。

これについてはまた別の記事で説明できればと思います。

とにかく、先発投手の防御率としては
4.00~4.5……最低限の仕事はした
3.5~4.00……日本の平均レベル
3.00~3.5……ローテ当確
2.5~3.00……非常に優秀
2.00~2.5……最優秀防御率レベル
2.00以下……球界のエースクラス

くらいの印象です。

1-2中継ぎ投手

正直中継ぎ投手に関しては、投球イニングが少ないので、率で表す防御率は参考程度にしかなりません。

また、役どころによっても求められる数字が変わってきます。

勝ちパターン、敗戦処理、守護神など様々な役割があるのが中継ぎ投手。

敗戦処理なら正直防御率6点台でもアウト3つ取ってくれさえすればいいかなという感じです。

勝ちパターンなら悪くても3点台、出来れば2点台の投手に出てきてほしいですね。

守護神なら望むなら1点台。

それでも9イニングに1点の割合で失点すると考えると、欲を言うと0点台の選手がいいですね。

17年のサファテ投手と楽天の松井投手はすさまじかった。

あのような絶対的なクローザーがいると試合が引き絞まりますよねえ。

2、奪三振数

文字通り三振を奪った数を示すこの数字。

もっとも、この数字が高い=いい投手というわけではありません。

三振は取れるけれど、当てられると簡単にヒットになるといった投手は、奪三振は増えますが防御率はさほど良くなりません。

また、ゴロを打たせてアウトを取るタイプの投手は奪三振はさほど伸びません。

ということで、個人的にはさして重視していないのですが、やはりバンバン三振を取っていく様は観戦している分にはかっこいいですよね。

さらに奪三振は「野手に頼らずにアウトを取る」手段でもあるので、味方に余計な負担を掛けないという事でもあります。

チームのエースはやはり奪三振が多い投手の方が似合いますね。

参考までに昨年(2018)の奪三振数ランキングを上げておきます。

則本昂大 187
千賀滉大 163
岸孝之 159
菊池雄星 153
上沢直之 151

こんなところ。

鷹贔屓の私としては、千賀投手に頑張ってほしいところですね。

3、勝利数

勝利投手とは、試合に勝ったチームの責任投手のこと。

具体的な条件は色々とあるのですが、基本的には決勝点を挙げたときに登板中の投手が責任投手となります。

勝利投手とは逆に、試合に負けたチームの責任投手は敗戦投手となります。

また、先発投手の場合は投球イニングが5イニング以上の場合のみ勝利投手の条件を満たせます。

5イニング未満だった場合、そのあとに投げた投手の中から「もっとも勝利に貢献した投手」を公式記録員が定め、その投手が勝利投手となります。

この勝利投手、結局のところ登板中に味方打線が点を取らなければいけないので、これも運の要素が大きいと言えます。

この運の要素が大きいという点で有名なのが巨人の菅野投手。

彼は超優秀な防御率をたたき出すにもかかわらず、味方打線からの援護がほとんどないため勝利数が伸びません。

無援護、負け運といった言葉とセットで語られることが多い悲劇のエース。

まあ勝利投手という基準があるからこそこういったドラマも生まれる……んでしょうか?

これらの防御率、奪三振数、勝利投手が投手三冠と言われるタイトルになります。

基本的に三冠王というと打撃三冠の方を想起する人が多いですが、投手の方の三冠もあるんですよ。

しかし、これらは基本的に先発投手を評価するための指標。

中継ぎ投手を評価するための指標も紹介していこうと思います。

4、セーブ

抑えを任された投手のための指標がセーブ記録。

勝利チームの投手にしかつきません。

なかなか条件が多いのですが、とりあえず上げていきます。

まず以下の条件をすべて満たしていることが最低条件
・勝利投手ではない
・勝利チームの最後の投手
・1アウト以上取る
・同点、逆転を許さない(一度でも同点にされた場合、そのあと勝ち越したとしてもセーブの権利は消滅する)

です。

そのうえで以下の条件の内1つ以上を満たしている
①登板時に3点以内のリードで、1イニング以上投げる
②2者連続でホームランを打たれたら同点、逆転となるリードで登板する(走者が一人なら3点差以内、二人なら4点差以内……といった具合)
③3イニング以上投げる

これらの条件のもとセーブの権利を得ます。

近年は①の状況、つまり3点差以内のリードで9回の頭から投げる場合が多いですね。

抑え投手に関しては「失点するかどうか」よりも「追いつかれずに試合を終わらせられるかどうか」が重要です。

3点差で勝っているときは無失点、1点差で勝っているときは1失点の投手A
3点差で勝っているときは2失点、1点差で勝っているときは無失点の投手B
を比べると、防御率で言えば投手Aのほうが優秀なのですが、抑えとしては投手Bの方が優秀です。

抑え投手は登板する状況によって許される失点も異なるので、そういった部分も含めて抑えを評価するのにセーブという指標を使います。

ちなみに日本記録は2017年サファテの54セーブ!

あの圧倒的なピッチングで数々の強打者を鎮めてきた姿、MVPにふさわしかったですねえ。

あの年はサファテ以外の中継ぎも優秀だったのですが、セーブがつくのは最後の投手だけ。

抑え以外の中継ぎを評価する指標としては「ホールド」があります。

5、ホールド

救援(中継ぎ)投手の指標にホールドというものがあります。

結構複雑なのですが、まず以下の条件を満たしていることが条件。
・先発、責任投手ではないこと
・最終回の3アウト目を取った時に登板していないこと
・アウトを最低1つ取ること
・降板した後、自責点によって自分のチームが追い付かれないこと

これを満たしたうえで、さらに以下のいずれかの状況の時に記録されます。
①リードしている状況で登板した時……セーブ条件と同じ
②同点の状況で登板した場合……失点しない、または登板中に自分のチームが勝ち越して追い付かれない

これらの条件が満たされたときにホールドとなります。

簡単に言えば抑え以外の中継ぎの、勝利への貢献度を評価する指標です。

①はそのまま、中継ぎ版セーブですね。

②は要するに同点の時に負けに繋がる失点をしないといったところでしょうか。

特徴的なのは、チームの勝敗に関係なくつくという事。

投手が降板した時点で確定するので、セーブと比べても運に左右されにくい数字なのではないかと思います。

1試合で複数人がホールドを記録されることもあります。

6、規定投球回数

打撃編の規定打席と同じく、投手も規定投球回数があります。

奪三振などはともかく、防御率などの割合などの成績は十分な母数がないと判断しづらいですからね。

短いイニングを全力で投げる中継ぎ投手と、ペース配分をしながら投げる先発投手では、どうしても中継ぎ投手のほうが防御率が良くなります。

が、中継ぎ投手が規定投球回数に乗ることはほぼないです。

従って、防御率ランキングは実質先発投手用のランキングになります。

その算出方法は

所属球団の試合数 × 1.0回

現在のプロ野球は年間143試合なので、シーズンで143回以上投げた投手は規定投球回数に到達していることになります。

規定投球回数に到達していれば、少なくともその球団にとって十分に仕事をしたといえるでしょうね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

打撃指標と比べると、条件が複雑なものが多いのですが、こういった指標があると知っておくだけでも投手の役割などが見えてきます。

選手の個人成績だけでなく、チーム防御率といった成績を見ることで、チームの特色を判断することもできます。

指標の意味が分かってきたら、NPB公式サイトなどでチームの指標などを眺めてみては?

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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